250926-1005マドリード&バルセロナ

 住まいとまちづくりコープでは、2010年・2016年に「長生き団地と環境都市視察」として事務所ツアーを実施し、ドイツのベルリン、フライブルク、ライプツィヒなどを訪れました。ベルリンでは、2008年に世界遺産に登録された6つのジードルンク(団地)を巡りました。2018年にはイギリスのロンドンとリバプールへ「音楽と歴史の都市視察」、2025年はスペインのマドリードとバルセロナを舞台に「気候変動時代の暮らしと歴史都市視察」に行ってきました。

 2025年9月26日~10月5日、マドリードとバルセロナを訪れるにあたり、航空券と宿泊は旅行会社に依頼し、行程は自分たちで組み、市内交通を使って移動しました。世界的な観光都市バルセロナでは、オーバーツーリズムと呼ばれる状況のなか、20年前に旅行した時とは違い、多くの場所で事前予約が必要になるなど、たくさんの人に愛される都市ならではの変化を実感しました。

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① 人新世と都市 ― 本から広がる、まちの見方

 斎藤幸平氏の『人新世の「資本論」』では、経済成長を最優先してきた社会が、気候危機や格差を生み出してきたことが語られています。その視点をヒントにしながら、マドリードとバルセロナの「まち歩き」をしました。

② 気候非常事態宣言と「フィアレス・シティ」

 バルセロナは、自治体として「気候非常事態宣言」をおこない、市民の暮らしを大切にする都市づくりに取り組んでいます。「フィアレス・シティ(恐れない都市)」という考え方から、住民参加を軸にした、バルセロナならではの都市の姿を垣間見ることができました。

③ スーパーブロック ― 人が主役のまちへ

 ポブレノウ地区で進められているスーパーブロックは、車中心だった通りを、人が歩き、立ち止まり、集える空間へと変える試みです。環境への配慮とともに、暮らしの中の「心地よさ」を取り戻す工夫を写真で見ていきます。

④ 歴史ある建物を生かした、まちの再生

 マドリードやバルセロナでは、役割を終えた建物を壊さずに、文化施設や公共空間として再生してきました。歴史を大切にしながら、新しい使い方を重ねていく工夫です。環境負荷を抑えつつ、記憶と文化を継承する都市づくりの実例です。
コンデ・ドゥケ文化センター(王室衛兵の兵舎を再生)
カイシャフォーラム・マドリード(発電所のリノベーション)
ラス・アレナス(闘牛場を保存・再生した複合施設)
写真はマタデロ・マドリード(市営屠殺場の文化施設化)

⑤ 写真でたどる「暮らしを支える都市の風景」

 今年「イエス・キリストの塔」が完成する「サグラダ・ファミリア」をはじめ「グエル公園」「カザ・ビセンス」「カサ・ミラ」「カサ・バトリョ」など、没後100年になるアントニ・ガウディの建築作品を紹介します。
 あわせて、リュイス・ドメネク・イ・モンタネールが設計した「サン・パウ病院」や「カタルーニャ音楽堂」もすばらしいです。

⑥ 市場から感じる「豊かな暮らし」

 たくさんの市場があります。買い物の場であると同時に、人が集い、会話が生まれる、暮らしの身近な場所です。市場のにぎわいから、暮らしの豊かさや、人と人とのつながりを大切にする都市の姿を感じていただければと思います。

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